デトックス的 体に良い油

まずは、脂質(脂肪)のお話から。

脂肪とか油なんて聞くと、肥満だとかダイエットの敵なんて先入観がありますが、五大栄養素にも数えらます。
1グラムで9kカロリーのエネルギーを生み出し、貯蔵脂質(脂肪)や細胞膜、血液の成分として重要です。

脂質には構造の違いで次の3種類があります。

1.単純脂質
中性脂肪やロウがあり、脂肪酸とグリセリン、アルコールが結合したもの。中性脂肪は俗に言う(脂肪)のことで、皮下脂肪、内臓脂肪として蓄えられ、必要に応じてエネルギーとして使われます。
また、体温保持やクッションとして体を守っています。

2.複合脂質
リン脂質と糖脂質があり、単純脂質の一部に他の成分が結合したもの。脳や神経、細胞膜など組織の構成成分として重要ですが、エネルギーにはなりません。

3.誘導脂質
ステロール類(コレステロール)。動脈硬化、心筋梗塞などの病気の原因がコレステロールですが、細胞膜の構成成分や性ホルモンの産出など、健康維持に欠かせないものであることはあまり知られていません。
結びつくタンパク質によって行動が決まり、この結びつく「リポタンパク」によって、血液中を移動します。その種類は次の4つ。

・カイロミクロン
主に中性脂肪を脂肪組織へ運ぶ。

・超低比重リポタンパク(VLDL)悪玉
血液中の15%のコレステロールを組織や筋肉へ運んでいる。肝臓がLDLを作るのに使われる。

・低比重リポタンパク(LDL)悪玉
血液中の65%のコレステロールを抹消組織へ運んでいる。他の物質と結びつき動脈に付着してしまう。

・高比重リポタンパク(HDL)善玉
血液中の20%のコレステロールを肝臓へ運んでいる。動脈に付着したLDLを取り、動脈が詰まるのを防ぐ。

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脂肪酸とは、単純脂質(中性脂肪)や複合脂質を構成する成分で、下図のように分類されています。

脂肪酸の分類

脂肪酸は、構造の違いから、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。

・飽和脂肪酸・・・動物性の食品に多く含まれる。
コレステロールや中性脂肪を増やします。

・不飽和脂肪酸・・・植物性の食品、魚介類に多く含まれる。野菜、果物にはコレステロールが含まれていません!
さらに構造の違いで細分化されます。

・一価不飽和脂肪酸・・・《オレイン酸》オリーブ油・キャノーラ油等に含まれる。
善玉コレステロールを下げずに血中総コレステロールを下げ、動脈硬化を防ぐ。有害な過酸化脂質を作りにくい。胃酸の分泌を調整。

・多価不飽和脂肪酸・・・さらに細分化されます。

・オメガ3系
《アルファ−リノレン酸》・・・シソ・えごま・亜麻仁油等に含まれる。
アレルギー疾患を予防し、高血圧・ガン・心疾患を予防する。

《ドコサヘキサエン酸(DHA)》・・・青魚・うなぎ等に含まれる。
中性脂肪を下げ、高脂血症・脳卒中・高血圧・痴呆を予防する。脳や神経の情報伝達にかかわり、アルツハイマー病の改善や、乳幼児期に豊富にとると知能指数が高まる報告があります。

《エイコサペンタエン酸(EPA)》・・・青魚。うなぎ等に含まれる。
中性脂肪を下げ、脳血管障害・高血圧。動脈硬化・皮膚炎等を予防する。

・オメガ6系
《リノール酸》・・・紅花油・コーン油・ごま油等に含まれる。
血中コレステロールを下げ、動脈硬化を予防するが、とり過ぎるとアレルギー・高血圧・動脈硬化を招く。

《ガンマ−リノレン酸》・・・月見草油・母乳に含まれる。
血糖値・血中コレステロールを下げ、血圧も下げる。

《アラキドン酸》・・・アワビ・伊勢海老・サザエ・卵白・レバーなどに含まれる。
血圧・免疫を調節する。とり過ぎるとアレルギー性湿疹・動脈硬化を招く。別名ビタミンF


脂肪酸にもアミノ酸同様、体内で他の食品成分などから合成できないものが有り、必須脂肪酸と呼ばれます。
オメガ6系がそれにあたり、食品からとらなけらばなりません。
不足すると抵抗力が低下し皮膚に異常が現れたり、感染症にかかりやすくなります。

オメガ3系脂肪酸は、植物油から体の中で転換されることでとれますが、
緩慢です。
その転換は、
アルファ−リノレン酸→オクタデカテトラエン酸→エイコサテトラエン酸→
EPA→ドコサペンタエン酸→DHA
となりますが、魚は自身で転換できるので直接、EPA・DHAがとれます。

この良い油であるオメガ3系脂肪酸は、今注目の成分でもあります。
・悪玉コレステロールと中性脂肪両方を下げる。
・血液をサラサラにし、血圧を下げる。
・免疫を強くし、リウマチの症状を緩和する。
・アレルギーの予防、症状の緩和。
・過剰になったアラキドン酸を抑制する。
などの効果が期待できます。

しかし、熱で壊れるので、加熱後にアルファ−リノレン酸を含む油を仕上げに使う調理法や、新鮮な青魚の刺身を好んで食べるようにするなど心がけましょう。

多価不飽和脂肪酸は、悪玉・善玉共に総コレステロール値を下げますが、一価不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールを下げ、善玉のHDLコレステロールは上げます。

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